保護者の方からのお便り①

大切なものを壊さぬように

アートクラス/幼児クラスのご兄弟のお母様より)

 数年前、とある玩具店で目に留まり購入した童具のカタログ。おどろ木を使った作品を見て、いままでに見たこともない積木の無限の世界を感じたのでした。

アトリエの写真を見て、絵具を存分に使っての全身目いっぱいの活動に、家では絶対に出来ないなあ、こんなのが近くにあったら絶対行かせるのになあ、と思っていたら、なんと私たちの住む市内でもアトリエがスタートすることになったのです。

迷わず申し込みました。

長男が年中の秋のことです。二男を出産した直後で、私が動けるようになるのを待ち、すぐに参加しました。

でも二、三ヶ月続けたところで、夫の仕事のため一年間海外へ赴き、お休みしました。帰国後、一年生になった長男はまたアトリエに復帰。

一年のブランクを全く感じさせず、初回から言われもしないのに絵具を塗った模造紙の上に寝転がって全身絵具だらけになって楽しんでいます。

よくまあ、こんなに感情のままに行動出来るものだと呆れるやら感心するやら。普段から人並み外れた突拍子もない行動が多くて親としてはついつい小うるさく注意しがちなのですが、アトリエの先生方は長男の個性をとても大切にしてくださり、「この子が持って生まれた天真爛漫さを壊さないようにね」と日々言葉にして伝えて下さいます。そのためアトリエに来る度に自分の意識を軌道修正出来るので有り難いことです。

次男も、長男の復帰後まもなく、一歳十ヶ月頃に親子クラスに入りました。当初は活動中にぐずったり眠ってしまったり、おっぱいを飲んだり。ほとんど活動にならず、残り時間に私が急いで作品を完成させないと!という具合でした。

ところが二歳前後のちょうど赤ちゃんから幼児への替わり目の時期に、自我がどんどん出てきたのと併行してアトリエでの動きも目に見えて変化してきました。

絵具をチューブから出す楽しさから始まり、私に筆を取らせず真剣な面持ちで絵具を塗りたくる様になりました。「自分で!」という意欲がダイレクトに活動に反映され、そばで見ていても見事なものです。おかげで私の出番はどんどん少なくなり、物足りないぐらいです。

今週は木のコラージュづくりでした。糸ノコで切った様々な形のベニヤに好きな色を塗り、構成して貼るのです。

火曜日にまず親子クラスでつくりました。今回は作業が多くて、子どもは集中力が尽き、どこかへ遊びに行ってしまったので、残された作業は母の活動となりました。色選びも構成も、ああでもないこうでもないと悩みに悩んで(部屋に飾れる様な作品に!とか、雑念だらけです)、やっと気に入った作品に仕上がりました。次に木曜日の小学生クラスで、長男が同じ活動をしたのですが、同室のお友だちのどの作品もとても素敵なのです。ところが子どもたちは悩むことなんかなく色選びも構成も直観的にやってのけるのだそうです。

子どもの歓声の素晴らしさに驚くと同時に、改めて「この大切なものを壊してはいけない」と強く感じたのでした。


絵本と童具の専門店 ブックスほるぷ
和久洋三のわくわく創造アトリエ 札幌中央プレイルーム
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